ワインについて
ヴィンテージ:2022年 産地:プーリア州 品種:グレラ100% 輸入元:ラシーヌ
【どんなワイン?】
金色に輝く、いきいきとした黄色。薄緑色の反射光。春の花めいた繊細な ブーケで、開花期のブドウや青リンゴ、パイナップルの香りに蜂蜜のトーンが加わり、期待を高める。アプリコット、黄色いスモモ、青いバナナ、蜂蜜のなどの味わいのハーモニーがとれていて心地よい。素晴らしいミネラル感とフレッシュさが、いっそうの複雑さをくわえる。
【どんな造り手?】
多くはジャミーで濃厚、暑苦しい味になるのが、プリミティーヴォ品種。その数少ない例外である、フレッシュさと美しいミネラル感、卓越した調和の妙を感じさせる生産者。父からワイン造りを学んだ後、セラーにはスピリチュアル・ミュージックを流すなど、独学で多くの試みを行う当主パスクアーレ。プリミティーヴォ栽培の最重要点は、ラチェーミと呼ばれる第二新梢にできる房を残すことと語る。ラチェーミは他の房より遅く熟すため、通常のブドウ栽培では芽かき作業中に取り除かれる。しかし酷暑のプーリアでは、ラチェーミを残すことにより、本収穫用のブドウが熟せば、その後はブドウの樹がそのエネルギーをラチェーミにまわすため、ブドウが過熟し酸を失うリスクを回避できる。仕立てもブドウがゆっくりと熟すよう、除葉をひかえ、強烈な日光から葉の陰で房を守るよう、キャノピー・マネージメントも徹底する。しかもワイナリーの立地は高台にあり、常に流れる風が熱を和らげてくれる。ワイナリーの信条は「ブドウ樹を人間と同等に扱い、たえず愛情に満ちた人間の手で注意深くケアすること」。かくしてジャミーとは無縁な洗練されたバランスとほど良い熱気が伝わってくる、プリミティーヴォの傑作が生まれる。