

ワインについて
【赤】エトナ・ロッソ / グラーチ
ヴィンテージ:2021 ¥4,950 品種:ネレッロ・マスカレーゼ
100%ネレッロ・マスカレーゼ。パッソピッシャーロとカスティリオーネ・ディ・シチリアに位置する。火山に由来する暗褐色の土壌が主体。一部は砂質で、石灰質は少なく、鉄分や窒素が豊富な土壌。発酵はセメントタンクで野性酵母のみで行われ、25日間の長期マセラシオン。マロラクティックから大樽に移し、その後24ヶ月間熟成。
グラーチ(Graci)
シチリア島エトナ山の北斜面、歴史あるワイン産地パッソピッシャーロに拠点を置くワイナリー。現当主アルベルト・グラーチは、もとはミラノの投資銀行に勤めていましたが、2004年に帰郷し、祖父から受け継いだ農園をエトナに特化したブドウ栽培とクラシックな醸造へと一新しました。
哲学は「土地が決める(The land decides, not us)」。エトナ固有の伝統品種のみを栽培し、各ヴィンテージや区画の個性を尊重。農薬や除草剤を使わず、自然の声に耳を傾ける栽培を行っています。畑は標高600〜1,200m、密植度6,000〜10,000本/ha。一部の樹は自根で栽培されています。
主要畑は、標高660mの「アルクリア」と、フィロキセラの被害を受けていない標高1,200m超の「バルバベッキ」。高標高ゆえの冷涼な気候と火山岩土壌が、繊細でミネラル感のあるブドウを育てます。収量は1株あたり3〜4房と極めて少なく、小粒で凝縮した果実が得られます。
醸造はシンプルで伝統的。発酵は区画ごとにセメントタンクで行い、野生酵母のみを使用。熟成はオーストリア製ストッキンガーの大樽でゆっくりと行い、ノンフィルター・ノンコラージュで仕上げます。その軽やかで伸びやかなスタイルは「ブルゴーニュ的」と評され、D.R.C.のヴィレーヌ氏やジャンシス・ロビンソンらからも高く評価されています。ラベルには、1000年以上前からエトナに生息する犬「エトナ・チルネコ」が描かれています。