コルフォンドを世界に知らしめたコスタディラのエルネストの下で約6年間、共にワイン造りに勤しみ、2018年のエルネストの他界後は、コスタディラの中心的人物の一人として活躍するアレックス・デッラヴェッキア氏の独自プロジェクト。ひとつはコッリ・ユーガネイの買いブドウを用いたグリントン。もうひとつが、ヴェネト州北東部ベッルーノに家族が畜産業を営む広大な40hrの土地の小さな一画に植えた自社ブドウをもちいたペデカステッロ。ピノ・ネロの他、白を中心にピーウィ種を有機農法にて栽培する。コスタディラで醸造を学んだ彼の醸造は、野生酵母を用い二酸化硫黄を添加しない極めてストイックなスタイル。既存のイタリアワイン文化に捉われず、MCや混醸も実践する今後注目の若手生産者の一人である。
ワインについて
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去年エノオグでブレイクした濁りプロセッコの「ぐるぐる」。
330slmという畑の標高を冠したワインの新ヴィンテージが入荷しました。
今回は色は淡めですっきり楽しめます。またコスタディラ=ぐるぐるのワイナリーの醸造家である、デッラヴェッキア・アレックスが同じヴェネト州で別のワイナリーで醸造家を務めており、なんと素晴らしいメルローのロゼを見つけましたので紹介します。
全くおまけではないのですが、シチリアのアレッサンドロ・ヴィオラのナイスロゼを合わせていつもワインセットの感じでゆるりとお楽しみください!
No.1【泡】330slm/ コスタ ディ ラ
ヴィンテージ:NV 価格3,960円 産地:ヴェネト州 品種:グレラ100% 輸入元:37ワインズ
【どんなワイン?】
プロセッコとはグレラ種を使ったヴェネト州の発砲性ワインです。通常はシャルマー製法で大きなタンクでまとめて二次発酵しオリを取り除いて瓶詰めされますが、昔ながらの製法でオリを残した濁りの微発泡ワインを「コルフォンド」と呼びます。
ここ数年はイタリアでも大ブームで様々な産地、品種でコルフォンド(メトードアンチェストラーレとも呼ばれます)が見られますが、コスタディラは15年前から造っています。
2018年に輸入元の「37ワインズ」さんとコスタディラのお付き合いが10周年を迎え、何か記念ラベルでも作ろうということになりました。日本でコスタディラのワインは酒屋やレストランの顧客からラベルのデザインから「ぐるぐる」の愛称で親しまれており、日本向けにラベルに「ぐるぐる」と表記したことが始まりです。当時の当主エルネスト氏は2018年に他界してしまい、「エルネストとの関係をいつまでも忘れないために」エチケットに「ぐるぐる」の名前を残しました。(日本向けラベル)
slmとはイタリア語でsul livello del mare = 海抜という意味で畑の位置を示しています。日本のワイン用語だと「標高」と同じ意味です。したがってワインはそれぞれ畑の標高が違います。「ぐるぐる」のワインごとの違いはそれだけでなく、450slmには「オレンジワイン」のように発酵時にブドウの皮を漬け込んでいるため、よりしっかりした味わいです。「オレンジワイン」の「コルフォンド」もコスタディラが初めてかもしれません。
【どんな造り手?】
コスタディラは、エルネスト・カッテル氏らが始めた蔵元。エルネストは、コルフォンドと呼ばれる昔ながらのフリッツァンテを世に知らしめた功労者の一人で、惜しまれつつも2018年7月に他界。現在はもう一人の主要メンバーであったミケーレが中心となってワイン造りを行っている。彼らのフリッツァンテはIGTの白としてリリースされているが、そのスタイルはかつて存在した昔ながらのプロセッコそのものである。コスタ・ディ・ラの造る伝統的プロセッコを模したワインは、パーティフィズと化した現代のプロセッコとは異なり、コルフォンドと呼ばれ、酵母添加や澱引きを伴わない瓶内二次発酵方式により造られる。
No.2【ロゼ】グリントン ロズ メル/ デッラ ヴェッキア アレックス
ヴィンテージ:2022 価格3,630円 産地:ヴェネト州 品種:メルロー100% 輸入元:37ワインズ
【どんなワイン?】
畑はコッリ・ベリーチ、火山性土壌。
醸造は野生酵母、マセレーション、清澄なし、ノンフィルター、セメントタンクにて熟成。
【どんな造り手?】
No.3【ロゼ】ロゼ/アレッサンドロ ヴィオラ
ヴィンテージ:2023年 価格4,180円 産地:シチリア州 品種:ネロ ダーヴォラ100% 輸入元:トレジャーフロムネイチャー
【どんなワイン?】
溢れるベリーとミネラル、軽やかさと充実感を両立したロザート、ピエトロリノーサにある標高220mの畑のネロダーヴォラを使用。粘土質主体の土壌。
収穫は9月末頃。ステンレスタンクで自然酵母発酵&熟成。
アレッサンドロで唯一ネロダーヴォラ100%のワインです。
ローズヒップ、ストロベリーの甘く華やかな香り。
澱を絡めると特にまろやまな乳化した質感の味わいに変化します。
余韻の塩気もシチリアらしい。淡い奥底に旨みが広がる上品な美味しさ。
【どんな造り手?】
アレッサンドロは元々トラーパニ県アルカモのブドウ農家で生まれ育ちました。家族の作るブドウは大きな組合に売り葡萄を提供するだけで元詰めをしていませんでしたが、彼は3歳の頃から畑での仕事を手伝っており、幼い頃から自身のワインを作る夢を持っていました。
ワイン醸造学を学ぶ為、醸造学校へも通いました。ですが、醸造学校では現在彼が行っている自然なワインを作る方法は教えられませんでした。
学校での教えとは反面的に、ブドウの中には優れたワインを作る為に必要なものが全て備わっている事に気付きます。
逆に介入をできる限り排除した造りを追い求めていきたい、という欲求を強くするのです。
卒業後はピエモンテの大手ワイナリー、ジョージアの”Badagoni”、エトナの”Patria”で現場経験を積んでいきます。
ジョージアでは長期マセラシオンした白ワインと初めて出会いました。その手法は現在の彼の白ワインにも採用されています。
ですが、彼の働いていた造り手のワインには多量のSo2が添加されていた為、飲み続けるうちに身体が受け付けなくなっていったそうです。その出来事が彼のSo2を制限したワイン造りの考えをより強くさせます。
エトナのワイナリーでは品質の研究職員として勤めていましたが、大規模の生産者だった為結局は自身の考えるようなワイン造りは実現できず、そのワイナリーも離れる事になりました。
程なくしてアルカモへ帰郷しサーフィンを通じて友人となった”ガエターノ”とUva tantumを立ち上げる事になります。Uva tantumでは自身の考えであった化学薬品を排除した無農薬での畑仕事、添加物を完全排除したワイン醸造を具現化する第一歩を踏む事ができ、シチリアの自然派ワインの新たな可能性を打ち出しました。
Uva tantum で初めてシチリアの大地でワイン造りを開始したアレッサンドロ・ヴィオラはさらに自身のワイン造りを追求する為に、新たに自身の畑と名前を使ってワイナリーを立ち上げます。